森鍼灸整骨院ブログ

2026.07.24更新

自由が丘の森鍼灸整骨院、院長の森です。

 

「健診で子宮筋腫が見つかった」「経過観察と言われているが、生理の量が多くて不安」「貧血もあるが、できれば手術は避けたい」——当院には、こうしたお悩みでご相談いただく患者様が数多くいらっしゃいます。この記事では、子宮筋腫の基礎知識や一般的な治療の選択肢を整理したうえで、当院で大切にしている考え方や鍼灸でのアプローチについてご紹介します。

 

〈子宮筋腫とは〉

子宮筋腫とは、子宮の筋肉(平滑筋)にできる良性の腫瘍です。日本産科婦人科学会によれば、30歳以上の女性の3割前後に子宮筋腫を認めるとされ、頻度の高い疾患です。女性ホルモン(エストロゲン)の影響を受けて大きくなる性質があり、閉経後は多くの場合縮小する傾向があります。良性で命に関わることは少ないですが、大きさや場所によっては月経量の増加や貧血、不妊との関連がみられることがあります。

 

〈子宮筋腫ができる原因〉

子宮筋腫がなぜできるのか、詳しい原因は完全には解明されていません。女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の影響を受けて発育することは分かっており、遺伝的な要因が関与する場合もあると考えられています。「食生活が悪いから」「ストレスだけが原因」といった単純なものではなく、妊娠中に大きくなる一方、閉経後はホルモン分泌の減少とともに縮小する傾向があります。

 

〈できる場所による3つのタイプ〉 

タイプ特徴出やすい症状
筋層内筋腫 子宮の筋肉の中にできる、最も多いタイプ 月経量の増加、月経痛、下腹部の張り
漿膜下筋腫 子宮の外側へ向かって大きくなるタイプ 頻尿、便秘、下腹部の圧迫感など周囲臓器の圧迫症状
粘膜下筋腫 子宮の内側(内膜側)にできるタイプ 比較的小さくても月経量の増加、不正出血、貧血、不妊との関連

 妊娠を希望される方は、特に粘膜下筋腫との関連について婦人科で十分に相談することが大切です。

 

〈主な症状〉

月経量の増加(過多月経)、レバー状の血の塊、月経痛、下腹部の張り、腰痛、頻尿、便秘、貧血、不妊、流産との関連(特に粘膜下筋腫)などがみられることがあります。筋腫が小さい場合やできる場所によっては、自覚症状がほとんどないこともあります。

◎次のような場合は、自己判断せず婦人科を受診しましょう。

✅ 月経量が急に増えた
✅ レバー状の血の塊が多く出る
✅ めまい・動悸・息切れなど貧血症状がある
✅ 下腹部が急に大きくなった
✅ 頻尿や便秘が続いている
✅ 妊娠を希望している

急速に大きくなる腫瘍では、まれに悪性腫瘍(子宮肉腫など)との鑑別が必要になる場合もあるため、婦人科での定期的な診察・画像検査が大切です。

 

〈一般的な治療の選択肢〉

治療方針は、筋腫の大きさ・場所・症状の有無・年齢・妊娠希望などを総合的に判断して決められます。

◎経過観察:症状がほとんどなく悪性を疑う所見がない場合、定期的な検査で変化を確認します(「放置する」という意味ではありません)
◎薬物療法:LEP(低用量ピル)、黄体ホルモン製剤、GnRHアゴニスト・アンタゴニストなどで月経量・月経痛を軽減します。貧血がある場合は鉄剤での治療も行われます
◎手術療法:筋腫核出術(筋腫のみ摘出)、子宮全摘術、子宮動脈塞栓術(UAE)など、症状や妊娠希望に応じた選択肢があります

どの治療法を選ぶかは、症状だけでなく将来の妊娠希望やライフプランも含めて婦人科医と相談しながら決めることが大切です。

 

〈鍼灸で期待できること〉

現在の医学では、鍼灸によって子宮筋腫そのものが縮小・消失することを示す十分な科学的根拠は確立されていません。一方で、月経痛・下腹部の張りや圧迫感・腰痛・慢性的な疲労感など筋腫に伴う症状については、補完療法として鍼灸を取り入れることで症状の軽減やQOL(生活の質)の向上を目的とした研究が報告されていますが、研究の質にはばらつきがあり、効果を断定できるものではありません。

当院では、筋腫そのものを治療するという考えではなく、子宮筋腫によって起こる身体の不調をできるだけ軽減し、日常生活を送りやすい身体づくりをサポートすることを目的に施術を行っています。月経量が急に増えた、強い貧血がある、筋腫が急速に大きくなっているといった場合は、まず婦人科での診察・治療を優先していただくことを大切にしています。

 

〈子宮筋腫と貧血の関係〉

子宮筋腫では、過多月経によって鉄欠乏性貧血になることがあります。貧血になると、疲れやすさ、めまい、動悸、息切れ、集中力の低下などが現れ、日常生活に大きな影響を及ぼします。貧血が疑われる場合は、鍼灸だけで対応するのではなく、婦人科や内科で血液検査を受け、必要に応じて鉄剤などの治療を受けることが大切です。当院でも、患者様のお話や検査結果を確認しながら、必要に応じて医療機関の受診をおすすめしています。

 

〈東洋医学ではどのように考える?〉

東洋医学では、子宮筋腫のような「かたまり」ができる背景に、身体全体のバランスの乱れが関係していると考えます。瘀血(おけつ:血の巡りが滞っている状態)、痰湿(たんしつ:余分な水分や老廃物の停滞)、気滞(きたい:ストレスなどによる気の巡りの停滞)などがあり、月経量が多く貧血がある方、下腹部の張りが強い方、冷えが強い方など、同じ子宮筋腫でも状態は異なります。当院では「子宮筋腫だから同じ施術」ではなく、脈診・腹診を通してお一人おひとりの体質を確認したうえで施術を行っています。

 

〈森鍼灸整骨院の施術方針〉

脈診・腹診を通して東洋医学的な体質を把握し、月経周期・冷え・睡眠・ストレス・疲労の蓄積・食生活なども施術方針を決める要素として考えています。4mm程度の「置き鍼」を用いることで、施術後も刺激が持続するよう工夫しています。婦人科での診断や治療方針を尊重したうえで、症状だけでなく「これからどのような生活を送りたいか」という患者様の思いにも寄り添うことを大切にしています。

通院の目安は、初回から7回前後は7〜10日に1回、その後は10〜14日に1回のペースが多く、脈の状態を見ながら調整します。

 

〈当院で経験した症例〉

婦人科での経過観察・薬物療法と並行しながら鍼灸を継続された患者様の中には、月経量が以前より気にならなくなった、月経痛が軽くなった、下腹部の張りが和らいだと感じられる方もいらっしゃいます。

ただし、これらは個々の症例であり、鍼灸によって筋腫が縮小した、症状が改善したと断定できるものではありません。症状の変化には、婦人科での治療や生活習慣、自然経過など様々な要因が関与する可能性があります。閉経が近づくと筋腫自体が縮小する傾向があることも、経過に影響する一因です。

※今後、患者様の同意を得たうえで、画像所見や経過を含めた症例紹介ページも順次公開していく予定です。

 

〈よくあるご質問〉

Q. 鍼灸だけで子宮筋腫は治りますか?
「鍼灸だけで治る、縮小すると断定できる科学的根拠はありません。当院では婦人科での治療を継続していただくことを前提に施術を行っています。」

 

Q. 経過観察と言われました。何もしなくても大丈夫ですか?
「経過観察は「放置する」という意味ではありません。婦人科での定期的な検査を続けながら、身体の状態を整える目的で鍼灸を取り入れる方もいらっしゃいます。」

 

Q. 子宮筋腫があると妊娠できませんか?

「子宮筋腫があっても妊娠される方は多くいらっしゃいます。ただし筋腫の場所や大きさによっては妊娠に影響することがあるため、婦人科で治療方針をご相談ください(詳しくは[妊活・不妊鍼灸の記事]もご覧ください)。」

 

Q. 貧血がひどいのですが、鍼灸を受けても大丈夫ですか?
「施術は可能ですが、貧血の程度によっては婦人科や内科での治療が優先されます。現在の治療状況を伺ったうえで施術をご提案します。」

 

Q. 閉経すると子宮筋腫はなくなりますか?
「多くの場合、閉経後は女性ホルモンの分泌が減少するため筋腫は縮小する傾向がありますが、すべての筋腫が消失するわけではなく、定期的な経過観察が大切です。」

 

Q. 運動をしても大丈夫ですか?
「症状が安定していれば、一般的に適度な運動は問題ありません。症状が強い場合や医師から制限を受けている場合は、その指示を優先してください。」

 

Q. 鍼灸は保険適用されますか?
「子宮筋腫への鍼灸施術は基本的に自費診療となります。詳しい料金は[料金表]をご覧いただくか、お電話・LINEでお問い合わせください。」

 

〈まとめ・受診の目安〉

子宮筋腫は頻度の高い良性疾患ですが、「筋腫があること」自体よりも、どのような症状があり日常生活にどの程度影響しているかが大切です。月経量の急な増加や貧血症状、急激な増大がある場合は、まず婦人科で正確な診断を受け、治療方針を確認しましょう。

そのうえで「経過観察と言われたが不安がある」「身体全体のケアもしていきたい」という方は、鍼灸という選択肢もあります。森鍼灸整骨院では、西洋医学による治療を尊重しながら、東洋医学の視点も取り入れ、お一人おひとりの体質やライフステージに合わせた施術をご提案しています。

 

【LINEでのご相談も承っております】

投稿者: 森鍼灸整骨院

entryの検索

月別ブログ記事一覧

カテゴリ

身体の内側から健康に美しく

どのような症状の方にも最適な施術をいたします

  • tel_03-3725-0086.png
  • tel_03-3725-0086_sp.png
staff staff blog