森鍼灸整骨院ブログ

2026.07.23更新

自由が丘の森鍼灸整骨院、院長の森です。

子宮内膜症は、本来子宮の内側にある子宮内膜に似た組織が、卵巣や腹膜など子宮以外の場所に発生する疾患です。月経のたびに炎症や出血を繰り返すことで、生理痛や慢性的な骨盤痛、不妊などの原因になることがあります。治療は婦人科での薬物療法や手術が基本ですが、鍼灸は痛みの軽減や生活の質(QOL)の向上を目的とした補完療法として取り入れられることがあります。この記事では、子宮内膜症の基礎知識や一般的な治療法を整理したうえで、当院で大切にしている考え方や鍼灸でのアプローチについてご紹介します。

「生理痛が年々ひどくなってきた」「子宮内膜症と診断されたけれど、薬だけでよいのか悩んでいる」「将来の妊娠への影響が心配」——このようなお悩みでご相談いただく患者様は少なくありません。

 

〈子宮内膜症とは〉

子宮内膜症とは、本来子宮の内側にある子宮内膜に似た組織が、卵巣・卵管・腹膜・子宮を支える靱帯など、子宮以外の場所で発生・増殖する疾患です。

これらの組織は女性ホルモン(エストロゲン)の影響を受けるため、月経のたびに炎症や出血を繰り返します。その結果、痛みや癒着、不妊の原因になることがあります。卵巣に発生したものは「チョコレート嚢胞(卵巣子宮内膜症性嚢胞)」と呼ばれます(卵巣にできる嚢腫全般については[卵巣嚢腫の記事]もあわせてご覧ください)。

 

〈子宮内膜症の原因〉

子宮内膜症の原因は、現在も完全には解明されていません。有力な説として、月経時に子宮内膜組織の一部が卵管を通って腹腔内へ逆流し、定着・増殖する「月経血逆流説」があります。しかし、この現象は多くの女性にもみられることから、免疫機能や遺伝的要因、女性ホルモンの影響など、複数の要因が関与すると考えられています。

 

〈主な症状〉

- 生理のたびに強くなる月経痛、鎮痛薬が効きにくい生理痛
- 性交時の痛み、排便時の痛み
- 慢性的な下腹部痛・腰痛
- 妊娠しにくい(不妊)

症状の強さと病変の広がりは必ずしも一致しません。痛みが軽くても病変が進行している場合もあるため、気になる症状がある場合はまず婦人科で相談することが大切です。

 

〈一般的な治療〉

婦人科では、年齢・症状・妊娠希望の有無などを考慮しながら治療方針が決められます。主な治療には、NSAIDsなどの鎮痛薬、LEP(低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)、ジエノゲストなどの黄体ホルモン製剤、GnRHアゴニスト・アンタゴニスト、腹腔鏡手術などがあります。

 

〈鍼灸で期待できること〉

現在の医学では、鍼灸によって子宮内膜症そのものが治癒したり、病変が縮小したりすることを示す十分な科学的根拠は確立されていません。

一方で、鍼灸は子宮内膜症に伴う慢性的な骨盤痛や月経痛の軽減、生活の質(QOL)の向上を目的とした補完療法として研究が行われています。当院でも、婦人科での診療や治療を継続していただくことを前提に、痛みや身体全体のコンディションを整える目的で鍼灸施術を行っています。

 

〈東洋医学ではどのように考える?〉

東洋医学では、子宮内膜症という病名だけをみるのではなく、お一人おひとりの体質や身体の状態を総合的に評価します。例えば、瘀血(おけつ:血の巡りが滞っている状態)、気滞(きたい:ストレスなどにより気の巡りが悪い状態)、寒凝(かんぎょう:冷えによって巡りが悪くなっている状態)などが関係していると考えられることが多く、当院では脈診や腹診を通して全身の状態を確認しながら施術を行います。

 

〈森鍼灸整骨院の施術方針〉

当院では、「子宮内膜症」という診断名だけではなく、その方の身体全体を診ることを大切にしています。脈診を通して全身の状態を確認し、月経周期だけでなく、睡眠、冷え、食事、ストレス、疲労の蓄積なども施術方針を決める重要な要素と考えています。また、4mm程度の置き鍼を用いることで、施術後も刺激が持続するよう工夫しています。

来院頻度は症状や体質によって異なりますが、初回から7回程度までは7〜10日に1回、その後は10〜14日に1回を目安に継続される方が多くいらっしゃいます。

 

〈当院で経験した症例〉

当院では、婦人科での治療と並行しながら鍼灸を継続された患者様の中に、画像検査でチョコレート嚢胞の縮小が確認された症例があります。例えば、薬物療法と鍼灸を併用しながら約1年間経過を追い、超音波検査で嚢胞の縮小が確認された症例や、漢方と鍼灸を継続し、数年かけて病変が認められなくなった症例も経験しています。

ただし、これらは個々の症例であり、鍼灸によって病変が縮小したと断定できるものではありません。病変の変化には薬物療法や自然経過など様々な要因が関与する可能性があります。当院では、婦人科での治療を継続していただきながら、お身体全体の状態を整えることを目的として施術を行っています。

※今後、患者様の同意を得たうえで、画像所見や経過を含めた症例紹介ページも順次公開していく予定です。

リンク:[症例①]

リンク:[症例②]

 

〈よくあるご質問〉

Q. 鍼灸だけで子宮内膜症は治りますか?
鍼灸のみで治ると断定できる科学的根拠はありません。当院では婦人科での診療・治療を継続していただくことを前提に施術を行っています。

Q. 婦人科の治療と併用できますか?
はい。薬物療法や経過観察と並行して通院されている方が多くいらっしゃいます。

Q. 生理痛が強いだけでも受診した方がいいですか?
年々痛みが強くなる、市販薬が効きにくい、日常生活に支障がある場合は、一度婦人科で相談されることをおすすめします。

Q. 鍼灸は保険適用されますか?
子宮内膜症そのものへの鍼灸施術は、基本的に自費診療となります。詳しい料金は[料金表]をご覧いただくか、お電話・LINEでお問い合わせください。

 

〈まとめ〉

子宮内膜症は、生理痛だけではなく、不妊や慢性的な骨盤痛などにも関わる可能性がある疾患です。まずは婦人科で適切な診断と治療を受けることが大切です。

そのうえで、「薬物療法と併用しながら身体の状態を整えたい」「痛みや日常生活への影響を少しでも軽減したい」とお考えの方は、鍼灸という選択肢もあります。森鍼灸整骨院では、西洋医学による治療を尊重しながら、東洋医学の視点も取り入れ、お一人おひとりに合わせた施術をご提案しています。

【LINEでのご相談も承っております】

投稿者: 森鍼灸整骨院

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